HWAMワムの薪ストーブや暖炉は本当に美しい
日本で販売されている薪ストーブや暖炉の中でも、少し前衛的でモダンなデンマークデザインの HWAM ワム。一見すると今までの薪ストーブのイメージと違って、主張が強くとっつきにくいと思われる方もいるかもしれません。
でも、このHWAM ワムという薪ストーブ、意外と日本の建物に自然と溶け込むんです。どうしてかというと、日本の建築意匠や美意識と、北欧デンマークデザインの共通点があるからじゃないでしょうか。
共通点の一つに「線」が思い浮かんできます。建築や製品のデザインでは、線(ライン)が重要な要素になります。日本の建築でも古くから単純な直線や単純な曲線が取り入れられて、お城や神社仏閣を別にして、シンプルで繊細を是とする民家や、茶室のようなしっとりとした空間づくりが主流でした。
一方のデンマークデザインも建物だけでなく、とても繊細でシンプルな線を基調とした家具や照明器具が多く、日本でもデザインに関心の高い階層に、とっても人気があります。
もう一つ共通点を挙げるとすれば採光でしょうか。これまで日本人はシンプルな明かりの取り方を採用していました。障子紙から透けて見える柔らかな光、行灯のコンパクトなあかり、灯台や蝋燭のほのかなあかり、囲炉裏などの小さな焚き火。どれも自然なあかりの採り方です。
HWAM ワムの炎の見せ方も、とてもシンプルで自然です。透明度が高く歪みのないSCHOTT(ショット:ドイツ)製の耐熱ガラスのスクリーンには、格子など何も遮る装飾がなく、まことに素直に自然の炎の灯火が感じられます。
日本人の心の中にある美意識と、遠く離れた国、北欧デンマークデザインには、共通するものが見えてきます。
デンマーク人の高い職人技術とクオリティー
HWAM ワムの薪ストーブや暖炉を間近で見ると、その高い製造技術と仕上がりに驚かされます。ミッドセンチュリーと呼ばれる時代に生み出された、数々の名作といわれる素敵な家具や照明器具。繊細なデザインの秀逸さはもちろんですけど、それを形にして、さらに世代を超えて長く使い続けることができるほど耐久性をもたせた製造技術。それがHWAM ワムの薪ストーブに受け継がれていることに気付かされます。
薪ストーブというと重い鋳物を思い浮かべ、そういうストーブを採用する人も多いとおもいます。デンマーク製の HWAM ワムは、製造工程が増える鋼板(プレートスチール)を主な材料として採用しています。鋳物の利点を十分にわかった上で、あえて手間のかかる鋼板を選んでいます。
厚板の鋼板を歪みなく加工し、溶接面もそれとわからないよう滑らかに仕上げ、全体に細く丸い面取りで整えられた美しい線。シンプルに見えるけれど、ものすごく手間をかけて作られたことが、間近で見るとわかります。
ここにも日本人と共通するものづくりに対する誠実さや、素材へのこだわり、手間暇を惜しまない純粋さが表れている気がします。